原油採掘用に新原子炉…東芝、カナダ向け開発 発電以外に販路

原油採掘用に新原子炉…東芝、カナダ向け開発 発電以外に販路
 東芝が、新たな石油資源「オイルサンド」を採掘するための小型原子炉を開発していることがわかった。カナダ西部アルバータ州でオイルサンドを採掘する業者からの依頼で、開発を進めており、2020年までの稼働を目指す。国内で原子力発電所の新設が見通せない中、原子力技術を発電事業以外に活用する取り組みとして、注目を集めそうだ。

◆水蒸気で


 東芝の小型原子炉は出力1万〜5万キロ・ワットで、一般的な原発(100万キロ・ワット)の1〜5%程度。小型原子炉で発生させた水蒸気を、パイプを通じてオイルサンドがある地下約300メートルの地層に送り込み、泥のように軟らかくなったオイルサンドを別のパイプで吸い上げる仕組みだ。

 原子炉建屋を地中に造り、建物に免震装置を入れるなどの安全対策を徹底する。すでに基本設計を終え、米国の許認可手続きを開始した。米国で安全性の「お墨付き」を得た後、カナダで安全審査を受ける。

 現在の採掘作業は、ボイラーで水蒸気を作っているが、燃料の天然ガスを随時輸送する手間がかかる上、燃焼時の二酸化炭素(CO2)排出も問題視されている。これに対し、小型原子炉は、最長で設置後30年程度は燃料を補充する手間がかからず、CO2も出さない。さらに、天然ガスの価格が上昇した場合は、ボイラーより低コストとなる可能性もある。

◆他の用途も

 東芝は、小型原子炉をオイルサンド採掘以外にも活用する方針だ。具体的には、海水を飲み水として利用するための脱塩工場や、燃料電池車向けに水素を製造する電解装置の動力源などを検討している。

 小型原子炉は、建設費が500億〜1000億円と一般的な原発の2割以下にとどまるため、辺境地でも導入しやすい。東芝は、厳寒期に燃料輸送が難しい米アラスカ州やカナダ北部の市町村でも、小規模発電所としての利用を地元に働きかけている。

 実際の導入には、住民の理解が欠かせない。東芝は小型原子炉の情報を開示し、安全性を丁寧に説明していく方針だ。

◆成長を左右

 東芝原子力事業は、売上高が約6000億円と全体の1割を占め、将来の成長を左右する中核事業と位置づけられている。売上高は17年度までに1兆円に増やす計画だ。

 東芝は現在、米国と中国で通常の原発計8基を建設中。チェコフィンランドでの新規受注も有力視され、18年3月までに計39基の受注を目指している。

 ただ、国内で受注した青森県大間原発東通原発の建設は東日本大震災後、中断したままだ。安倍首相は原発新設に前向きな姿勢を示しているが、建設再開の見通しは立っていない。

 一方、国際的な受注競争は、中韓メーカーの追い上げもあって厳しさを増している。東芝は、原子炉の多用途化によって新規市場を開拓するとともに、原子力事業の競争力強化にもつなげたい考えだ。

【オイルサンド】 粘り気の高い原油を含んだ砂岩で、石油燃料として利用できる。以前は油田と比べて開発が難しかったが、採掘技術の向上で、カナダやベネズエラなどで開発が進んでいる。カナダには100か所程度の採掘地があり、埋蔵量は日本の消費量100年分に当たる約1700億バレルに上るという。

(2013年1月14日3時12分 読売新聞)

なになに〜、とこの技術に目を通したところ…。持ち運びが簡単な原子炉…。う〜んんん。と唸り始めている私でありました。そんなに有機物エネルギーが好きかい?ってな感じで見ております。それも原子炉で採掘…。^^。事故備え無しなら、どこに責任所在があるのであろう? 一基海外で事故を起こしたら、会社がつぶれてしまうであろうに…。凄いリスク感覚。誰も後に追随できないな。

一言。
「止めておいたら?…?」